さぽろぐ

読書・コミック  |札幌市北区

ログインヘルプ


2018年08月14日

死角―オーバールック マイクル・コナリー著 講談社文庫 

 セシウム放射性物質の盗難殺人事件をめぐるFBIとロスアンジェルス警察の確執が話の主題となっている。
 セシウム放射性物質を用いた大量テロが背景にあるかのような展開であるが、動機が意外な所にあって、犯人も拍子抜けするほど身近にいた。テンポがよく最後まで読ませるのは作者の力量か。ハリー・ボッシュを主人公とするシリーズで、前後の作品を読まないと良く分からない所があるが、そこそこ楽しめる。  


Posted by 北のフクロウ at 16:54Comments(0)読書

2018年08月14日

 贋作に明日はない ヘイリー・リンド著 創元推理文庫

 ヘイリー・リンドの「贋作とともにさりぬ」に続くアニー・キンケイドを主人公とするシリーズ第二作。
 第3作目が「暗くなるまで贋作を」というタイトルで、いずれも映画の題名をもじっている。
 贋作画家を祖父に持つ主人公アニーは擬似塗装師でありながら、真作と贋作の判別に非凡な眼を持っている。
 ここでもシャガールやフエルメールの贋作、真作が出てくる。美術品泥棒と美術品の運送業者社長との三角関係があり、アニーの気持ちが揺れる。
 作者は女性と思われるが、ファッションや同性愛など周囲の人間を巡る描写がわずらわしくなかなか本題の殺人事件が進まない。
 最後はどうってことのない犯人がわかって、めでたしめでたしであるが、よんでいて話の進展がおそくいらいらさせられた。  


Posted by 北のフクロウ at 16:40Comments(0)読書

2018年08月14日

死線のサハラ ダニエル・シルヴァ著 ハーバーブック

  国際情報合戦の一種のスパイ小説。
  各国の情報機関のせめぎあいが見所。
  ISの黒幕がモロッコの麻薬ハシシの密輸業者を介して武器を入手している。ISの黒幕はサラディンという名前であることは分かっているが、その存在をつかむ為に密輸ルートを解明して、サラディンを暗殺しなければならない。その計画をイスラエルの諜報機関オフイスの長官が筋書きを書き、イギリス、フランス、アメリカの諜報機関がそれぞれの思惑を持って協力関係を結ぶ。フランス側の密輸の元締めにはフランスの機関が良い働きをする。MI6のスパイがイスラエルの女スパイとともに、フランスの元締めのあぶり出しに名演技をする。
  麻薬と武器密輸というのはテロ組織の定番になっているようだ。
  近年の国際情勢をよく反映して最新の知識が得られる小説だ。
  テンポがよく一気に読んだ。  


Posted by 北のフクロウ at 16:24Comments(0)読書