さぽろぐ

読書・コミック  |札幌市北区

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2020年07月22日

狙撃手のゲーム スティーヴン・ハンター著 扶桑社

 ボブ・スワガーシリーズの最新作。アイダホの田舎に引っ込んで72歳になっている。
 そこに息子をバクダッドで狙撃死で失った母親が訪ねてくる。聞くと15年間息子の命を奪ったスナイパーを見つけるために並々ならぬ苦労をしていることがわかる。その話に心を動かされてスワガーはモサドやCIAと協力して、犯人を捜す。
 そのスナイパーはアメリカで大それた暗殺計画を実行しようとしていた。スナイパーならではの観点から、スナイパー探しを行う。
 それはスナイパー同士のゲームに似た展開であるが、イスラムと欧米社会との戦争でもある。
 この戦い、どのような決着となるのか。  


Posted by 北のフクロウ at 15:27Comments(0)読書

2020年07月22日

マスター・スナイパー スティーヴン・ハンター著 扶桑社

 著者にはスナイパーのシリーズが有名であるが、ボブ・スワガー以外のスナイパーを主人公とする著者の処女作である。
 第2次世界大戦時ナチスドイツに凄腕のスナイパーがいて、ユダヤ人の虐殺に腕を振るっていた。アメリカ軍も大きな被害を受けた。
 戦争の悲惨さを詳細に描いていて、ハンターの並々ならぬ筆力を見ることができる。救いようのない戦争描写には正直付き合いきれないものを感じる。スナイパーの武器である暗視装置の開発にドイツ軍が先んじていた。戦争が文明を進行させる一つの例であろう。
  


Posted by 北のフクロウ at 13:29Comments(0)読書

2020年07月22日

遭難信号 キャサリン・R・ハワード著 創元推理文庫

 女流のミステリー作家というのがあまり性に合わない。
 あまり論理的でないし、感情に流される描写が多すぎる。
 この作品には恋人が失踪してうろたえるシナリオライターが主人公であるが、狼狽えぶりがいかにも女性的で、ついていけない。もっと冷静なアプローチがあってもよいのではないか。
 失踪事件で仲間が登場するのもあまりに好都合すぎる。
 どんでん返しがすごい。女性の怖さが存分に出ている作品で、それも女流ミステリー作家が好きになれない理由である。
 クルーズ船の事件は基本的には船籍国に警察権があるようで、犯人にとっては捜査が十分いきわたらないので、好都合なようだ。
 
  


Posted by 北のフクロウ at 13:18Comments(0)読書

2020年07月08日

南極の中国船を破壊せよ クライブ・カッスラー、ジャック・ダブラル著 ソフトバンク文庫

 オレゴン号ファイルの1冊。アルゼンチンの軍事政権が南極を支配下に置き、石油の採掘を国際法に違反して秘密裏に実行していた。それを中国が支援して、国際的に国際法違反を糾弾できない。そこでオレゴン号のファン・カプリーヨが活躍して、石油基地を破壊する。
 中国が南極に絡むのは、明の時代に鄭和が航海して、インド、アフリカ迄進出していたことが歴史上わかっているが、その船団の一隻が南極まで航海していて、そこで沈められ、南極に足跡を残していたという仮説が実証されるならば、中国は南極の領有権を主張することになりかねない。小説では蔡松ひきいる清和号という中国船が南極沖に沈んでいて、これをオレゴン号が深海に沈め、国際紛争を解決する。
 中国は尖閣でもわかるように歴史を捏造しても領土権を主張するので、南極でも歴史上そのような事実があったとしたら、中国が何を言うかわからない。もしも月に中国が宇宙船を送り込み基地を建設したら、領有権を主張するかもしれない。
  


Posted by 北のフクロウ at 13:41Comments(0)読書

2020年07月08日

遭難船 のダイヤを追え クライブ・カッスラー、ジャック・ダブラル著 ソフトバンク文庫

  2006年に書かれたオレゴン号シリーズの4作目。ファン・カプリーヨが主人公で、オレゴン号というユニークな貨物船を所有する「コーポレーション」という民間の警備組織。国が手を出せないような微妙な問題の解決に力を発揮する。
 今回の問題はコンゴやジンバブエなどアフリカを舞台に展開される。
 キンバリーでダイヤが発見された後アフリカ人を労働者として採掘がおこなわれたことは知られている。
 ここでダイヤを皮膚に埋め込んで持ち出すという手段でヘレロ族がダイヤを貯めていたのを、白人が奪い、カラハリ砂漠を超えて、海岸まで持ち出すが、そこで消息不明となり、ダイヤの発見が課題となる。これが原資となって、ジンバブエの野党党首の兵札等に貢献する。
 ビクトリア滝を見に行った時に、ジンバブエは十他ので、なんとなく親しみがある。  


Posted by 北のフクロウ at 13:22Comments(0)読書