さぽろぐ

読書・コミック  |札幌市北区

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2022年07月22日

ミッドナイト・ライン リー・チャイルド著 講談社文庫

 ジャック・リーチャーシリーズの22作目。
 シリーズの特色は主人公が決して死なないことだ。主人公が死んではシリーズはおしまいになる。
 今回はたまたま質屋で見つけた指輪の持ち主の行方を探る旅で遭遇した事件である。その指輪はリーチャーと同じ陸軍士官学校の出身者のものであることに興味を持った。その行方不明者はアフガンで負傷し、退役したらしい。負傷の治療の過程で、薬物中毒者であることが判明する。そのつながりで、薬物販売ルートがあることがわかる。
 戦争のたびに薬物中毒者が増えるという事実はショックだ。負傷の痛み止めで大量の鎮痛剤を処方され、それから中毒になるというのだ。アメリカに中毒患者が多い理由の一つが戦傷者にある。この小説では薬物が正式ルーロから闇のルートに流れる手口が暴かれている。そういう手口もあるのだということがわかる。  


Posted by 北のフクロウ at 10:18Comments(0)読書

2022年07月22日

61時間 リー・チャイルド著 講談社文庫

 リー・チャイルドのジャック・リーチャーシリーズにはまっている。
 主人公がユニークである。元軍警察捜査官で、放浪生活を送っている。時間も場所も制約されない。したがって小説のテーマは自由に設定できる。
 今回はサウス・ダコタ州のボルトンという架空の町を舞台に、たまたま大雪に足止めされた主人公がこの町に起きた殺人事件に遭遇する。
 なにやら近くの放置された軍事施設で、不穏な動きがある。61時間という制約の中で、何かが起こりそうである。その緊迫感がすごい。
 犯罪の証人保護という課題を警察が負っているが、刑務所との契約でたびたび責任が放棄される。そのたびにリーチャーが活躍する。しかし証人はあえなく殺されてしまう。その犯人は意外なところにいた。  


Posted by 北のフクロウ at 10:05Comments(0)読書

2022年07月22日

略奪 キャサリン・コールター&J.T.エリソン著 二見書房

 キャサリン・コールターは前回「閃光」を読んで、あまり評価しなかった。ところが、今回読んだ「略奪」は面白かった。
 多分J.T.エリクソンと協同著作であることが影響していると思われる。
 話が動的で、スムーズである。主人公が元スパイで、ロンドン警視庁の警部、世界的なイギリス王室のダイヤモンドの盗難事件と警部の元恋人が殺されるという殺人事件が絡んでいる。犯人の女泥棒も魅力的である。
 主人公とアメリカ側のFBI捜査官とのロマンスもある。
 この小説は主人公がFBIの捜査官になるという伏線もあり、さらなる発展が期待される。  


Posted by 北のフクロウ at 09:52Comments(0)読書

2022年07月12日

ステイ・クロース ハーラン・コーベン著 ヴィレッジブックス

 17年前の失踪事件を執拗に追いかける刑事がいる。
 その失踪者の存在を示唆されて、ともに姿を消した元ストリッパーが真相を探ろうとする。それに新たな失踪者が出て、その解明をする殺人者二人グループが絡み、事件を複雑にする。こちらの方が単純であるが、真犯人の動機や、手口には鬼気迫るものがある。元ストリッパーに振り回されるカメラマンが哀れである。  


Posted by 北のフクロウ at 09:54Comments(0)読書

2022年07月12日

閃光 キャサリン・コールター著 二見文庫

 ミステリーは基本的には女流作家のものは避けてきた。なぜなら女流作家のものは饒舌で、描写が細かく、家庭とか、男女関係とか、ミステリーと別なところに筆が走るきらいがあって、読んでいてまどろっこしい。
キャサリン・コールターもその傾向がある。
 ここでは3つの殺人事件が平行に進められ、それぞれ無関係に解決される。こんな煩雑さも女流作家を毛嫌いする理由である。
 家庭内の過去の殺人事件と、本命の殺人事件と、スーパーの殺人未遂事件とが錯綜して出てくる。
 ましてや時間を8秒遡ることができる指輪の存在など、とてもついていけない。こういうものを、ミステリーに入れ込むと、ありえないと思わざるを得ない。  


Posted by 北のフクロウ at 09:47Comments(0)読書

2022年07月12日

キリング・フロア リー・チャイルド著 講談社文庫

 途中まで読んで、過去に読んだ本であることに気が付いた。
 ジャック・リーチャーシリーズの第1作目であった。しかしほとんど記憶になくて、新鮮な気持ちで読んだ。
 記憶力の衰えはひどいもので、同じ本を何回読んでも、初めて読むように思えている。
 贋金造りの物語であった。贋金造りの手口に、納得した記憶がある。一番のポイントは紙である。アメリカドルは紙幣の大きさが金額にかかわらず同一である。ここがミソで贋金造りは小額紙幣を集めて、脱色し、新たに高額紙幣を印刷するという手法を用いた。北朝鮮あたりもそうやっているのであろうか。こんな国家的企業秘密を、小説で暴いてよいものだろうか。
 国家はその上を行くから、よいと考えているのだろうか。  


Posted by 北のフクロウ at 09:36Comments(0)読書