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2017年08月13日

ソウル・コレクター ジェフリー・ディーヴァー著 文芸春秋

 下半身麻痺の科学捜査官リンカーン・ライムの活躍するシリーズ第8作目。 
 この作品では情報を駆使するとまったく無罪の任全を有罪に出来るという怖い話が起こる。
 たまたまリンカーン・ライムの従兄弟が犯人に仕立て上げられたことのより、リンカーン・ライムが事件解決に立ち向かうことになった。
 国民に16桁の固有番号をふり、その番号を検索すると、経歴、性格、買い物記録、交友関係、家族関係などあらゆる情報がえられる社会が現実のものになってきている(社会保険番号、国民個人番号などがその類のものであろう)。それを悪用するととんでもない犯罪が成立する。
 この小説はそんな恐ろしい社会が現実になってきていることを感じさせる。  


Posted by 北のフクロウ at 10:36Comments(0)読書

2017年08月13日

心理学的にありえない アダム・ファウラー著 文芸春秋

 著者は「数学的にありえない」という作品を書いたが、今回は心理学に手を伸ばした。
 人の心を捜査できる超能力者というものが世の中にはいるようである。
 その能力を駆使すると、いろいろなことが出来る。
 キリスト教にはカソリックのほかに原始キリスト教ともいうべき教義が存在する。グノーシス派などが代表的なものであるが、ローマ時代に宗教論争があり、異端として排除された。ここでも謎の宗教家が登場してローマカソリックの殲滅を図る。それを阻止するのがこの超能力者たちである。そのような超能力が心理学的にありうるかどうかだが、もし存在するとしたら、恐ろしいことである。
 歴史上の人物、たとえばヒトラーなどそうであったかもしれない。  


Posted by 北のフクロウ at 10:21Comments(0)読書

2017年07月24日

イブの迷宮 ジェームズ・ロリング著 竹書房

 シグマシリーズの最新作。
 今回のテーマは人類がいかに知性を獲得したのか、その大躍進の景気はどこに起源があるのか、という大きなテーマを持っている。
 結論を言えば、ホモサピエンスとネアンデルタール人、あるいは他の類人との交雑による雑種強勢があったのではないかという仮説に基づいている。人類の遺伝子の中にはネアンデルタール人の遺伝子の痕跡があるという。
 ここでも中国が悪者になっているが、サイバー攻撃など国家的な戦略として採っているように思われる。
 アトランティック大陸が今の南アメリカであるという仮説もジュームズ・ロリンズの大胆な説であり、小説としては面白い。
 太陽と地球と月の関係についての不思議はそのとおりであるが、37、366、73の数字の不思議は指摘されると不思議の思う。
 天文学者は同説明するのであろうか。  


Posted by 北のフクロウ at 22:08Comments(0)読書

2017年07月24日

ウォッチメイカー ジェフリー・ディーバー著 文芸春秋

 半身不随の鑑識の天才が事件解決をするシリーズの7作目だという。私は始めて読んだが、主人公が元ニューヨーク市警科学捜査部長で、事故で脊髄損傷し、今は捜査顧問となっている。
 今回の事件はウォッチメーカーと呼ばれる犯人が殺人事件を冒したように見えて、実はそうではなかった、という二転三転する複雑さで、結局ウォッチメーカーには逃げられてしまう。
 この二転三転する事件の展開には最後まで息をつかせない。作者の推理作家の面目躍如といったところ。
 この事件の解決に役立っているのは、キネシクスといわれる証人や容疑者のボディランゲージや言葉遣いを観察し、分析する科学のエキスパートが活躍する。
 ここで思い至るのは、今回の閉会時審査の加計学園の獣医学部戦略特区問題である。
 前川前事務次官と、和泉首相補佐官のやりとりは、言ったいわないの水掛け論であるが、ここにキネシクスのエキスパートがいて、どちらが嘘を言っているかの判定を的確にしていたならば、無駄な審議をしないでもすむのではないかと思う。
 もっといえば、嘘発見器を装着して、質疑をすれば白黒決着が付くのではないか。記憶に無いかどうかはそれで、随分はっきりするのではないか。  


Posted by 北のフクロウ at 21:50Comments(0)読書

2017年07月08日

札幌交響楽団第601回定期演奏会

前回の定期演奏会は600回で、モーツアルトの3大交響曲39,40,41番のオーソドックスなプログラムをポンマーさんが指揮をした。
 今回はキタラ開館20周年で、こけら落としとオープニングコンサートを指揮した秋山和慶さんが指揮をした。
 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を神尾真由子さんがソリストで演奏した。
 後半はショスタコービッチの交響曲第5番
 この演奏者とプログラムが人気を呼んだのか、金曜日の定期としてはビックリするほどの集客で、演奏者もさぞかし演奏のし甲斐があったことだろう。神尾さんのヴァイオリンは低音がヴァイオリンとは思えないほどの迫力があった。楽器はストラデバリウスのルビノフだという。楽器のためばかりでもなかろうが、演奏者によってかくも楽曲の印象が違うものかと思う。
 ショスタコービッチの5番は彼の15曲の交響曲のうちでは1番ポピュラーではないかと思う。あまり好きな作曲家ではないがこの曲は好きなほうである。前に尾高さんの指揮で聴いたが、秋山さんの指揮の方が自然で、こちらの方が私の好みにあう。どちらも演奏は緊迫感を持っていて、札響の得意のレパートリーの一つであることは間違いない。  


Posted by 北のフクロウ at 08:56Comments(0)音楽

2017年07月08日

大地のショパン 札響名曲シリーズ

 6月24日(土)キタラ
 円光寺雅彦指揮で、ピアノソロに遠藤郁子を迎え、ショパンのピアノ協奏曲第1番、ほかにドボルザークの序曲「謝肉祭」、
 ムソルグスキーの交響詩「禿山の一夜」、ハチャトリアンバレー音楽「ガイーヌ」、ボロディン「イーゴリ公」より「韃靼人の踊り」など
バライティに富んだプログラムであった。
 圧巻は遠藤郁子のピアノ。ダイナミックで繊細なショパンを演奏した。彼女の出演のためか、会場は今までに見たことのないような、盛況であった。いつも名曲シリーズはお客の入りが良いが、今回はさらに大盛況であったように思う。  


Posted by 北のフクロウ at 08:38Comments(0)音楽

2017年07月07日

大諜報 クライブ・カッスラー著 フソウ社ミステリー

クライブ・カッスラーとジャスティン・スコット共著の探偵アイザック・ベルシリーズの3作目。
 このシリーズは10冊すでに出版されているというから、当分楽しめそうだ。
 クライブ・カッスラーはダークピットシリーズからアイザック・ベルシリーズまでイクツカノシリーズがあり、最近は共同執筆の形をとるものが多いから、本当に彼がどこまで書いているのかどうかは疑わしい。アイザック・ベルシリーズはダークピットシリーズなどとは違って、歴史と最新兵器と、主人公の魅力という点で独特の味わいがあるが、アイザックベルではその風味が違う。
 それはそれで、また楽しい。
   


Posted by 北のフクロウ at 14:08Comments(0)読書

2017年07月07日

時限紙幣 ロジャー・ホッブス著 文芸春秋

  ゴーストマンと呼ばれる犯罪隠蔽を業としている凄業の男がいる。
  彼はクアラルンプールで請け負った銀行強盗でミスを犯し、仲間を失った。その負い目を償うために他の強盗の犯した現金強奪事件の隠蔽工作を請け負わざるを得なくなる。
 二つの犯罪事件が最後までミステリーとして残り、読者を引き付ける。
 主人公の生き方は「天国に入れないなら、好きなことをやれ」というモットーで、麻薬密売者の前で、平気でロシアンルーレットをやる。
 度胸が良いというのか、そのスリルが人生を意味あるものにする。
 連邦準備銀行の紙幣には時限装置が仕込まれているということは知らなかった。
 日本の日銀紙幣にもそのような時限装置が仕込まれているのだろうか。現金輸送車にそのような仕組みがあるならば、銀行強盗は割りのあわない犯罪になるだろうと思う。
 これは映画化されたようで、読んでいて映画の場面がチラチラした。しかしストーリーは思い出さなかったので、最後まで面白く読んだ。
追伸
 映画化作品をネットで追っていたところ、作者が昨年11月に薬のオーバードースで急死していたことが分かった。ヤクのやりすぎというのは、この種の作家としては、ありそうなことであるが、才能のある作家であっただけに、惜しい人材を失ったという思いがして残念だ。
 第二作目は完成していたようで、その翻訳が待たれる。  


Posted by 北のフクロウ at 13:57Comments(0)読書

2017年06月24日

任侠病院 今野敏著 実業の日本社

 今野敏氏も北海道出身の作家である。警察ものを良く書いているが、任侠ものも手がけている。
 警察ものに比較すると、軽い筆致で、ヤクザが病院を建て直す手法は経営コンサルとしても参考になる。
 外観をきれいにする、照明を明るくする、事務職を笑顔にさせるetc.
 医療や病院のおかれている社会環境をよく把握している。
任侠ものには高校や出版社の建て直したものもあるようだ。
 本業ではないようだが、それなりに面白い。  


Posted by 北のフクロウ at 11:59Comments(0)読書

2017年06月24日

光る大雪 小檜山博著 講談社

 小檜山さんの講演を聴く機会があった。
 滝上の炭焼きの子供として育って、小説家になった生い立ちを述べていたが、その父親の福島から北海道に流れて来て、開拓に苦労した小檜山家の家族の話が淡々と書かれている。
 想像を絶する苦労で、言葉を失う。
 開拓の苦労話は良く聞くが、これほどすさまじい家族も珍しいのではないか。  


Posted by 北のフクロウ at 11:50Comments(0)読書

2017年06月24日

野望への階段 リチャード・ノース・パターソン著 PHP

 アメリカ大統領選挙の内幕を見事に描いた作品。
 共和党の大統領候補を争う二人の上院議員と宗教教祖が大統領選挙候補の座を争って様々な駆け引きをする。
 主人公は元イラク戦争の英雄で、若くて格好が良いが、離婚経験者で、しかも黒人を愛人として持っている。しかも自殺した弟は同性愛者であった。対する老練な上院議員はトランプ氏を髣髴とさせる策略家で、マスコミをバックに、悪辣な戦略で、他候補を追い落とそうとする。
 宗教家は理想主義者で、熱烈な信者をバックに持っている。
 アメリカでは宗教、同性愛、テロ対策、環境保護、中絶、人種問題などが争点となる。幹細胞の研究すら賛否の対象となる。
 汚い手も使われる。これは小説ではあるが、トランプ大統領が選出された経緯をみると、あながち小説の世界とは思えない。
 対立候補の上院議員はメキシコとの国境に壁を築くことを公約としていた。まさにトランプ氏の主張であり、彼はこの小説から多くの選挙戦略を学んだのではないかと、思われるほどだ。
 これに加えて民主党との抗争がある。
 大統領選挙に勝つとはいやはや大変なことだ。それくらい大統領は魅力的なポジションなのだろう。
 結末は、まったく名前の挙がってない黒人の元国務長官に落ち着くのだが、その後大統領選挙はどうなったのだろうか。

 州の代議員を獲得する戦略はひどいものであり、副大統領をえさに知事を奪い合い様はこれが民主主義かと目を疑う。
 日本の総理大臣などかわいいものだ。  


Posted by 北のフクロウ at 11:43読書

2017年06月10日

カリフォルニアガール T.Jパーカー著 早川書房

  「サイレント・ジョー」を読んでついで同じ作者の「カリフォルニア・ガール」を読んでみた。前作と同様アメリカ探偵作家クラブ最優秀長編賞を得た作品だ。
  話は単純で、19歳の若くてきれいな女性が首を切られた殺人事件の犯人は誰だったか、という事件だ。パーカーは「サイレント・ジョー」のときと同様に、被害者と刑事の家族との関係を執拗に描いていく。その過程で刑事の兄の牧師、弟の新聞記者などそれを取り巻く人間関係が細かく書き込まれている。アメリカカリフォルニア州のオレゴン郡という一地方の土地柄が色濃く反映されているのも「サイレント・ジョー」と同様である。そのしつこさがこの作者の特長なのだろう。  


Posted by 北のフクロウ at 08:32Comments(0)読書

2017年05月24日

モーツアルトの陰謀 スコット・マリアーニ著 エンジンルーム

 モーツアルトがフリーメーソンのメンバーであったことは知られているが、その死はフリーメーソンの広告塔として影響の大きかったモーツアルトの死を願う一党による毒殺であるという説がある。そのあたりを膨らませてこの小説が生まれた。ベン・ホープという主人公のシリーズの2冊目であるというが、波乱万丈の冒険ミステリーである。ただ惜しむらくは翻訳が稚拙で興がそがれる。女主人公が殺されるのは私の好みに合わない。時代背景として、時のオーストリア皇帝がフリーメーソンの台頭を望まなかったというのは理解できる所であり、モーツアルトの死因が毒殺であるというのは説得力がある。モーツアルトの名声を憎んだサリエリ犯人説よりも真実に近いのではないか。  


Posted by 北のフクロウ at 10:53Comments(0)読書

2017年05月24日

アトランティス殲滅計画を阻め!A.マクダーモット著

前作ヘラクレスを呼んで、面白かったので、その前の作品を買ってきて読んだ。
 こちらが主人公ニーナ・ワイルドとエディ・チェイスのそもそもの馴れ初めを描いている。
 アトランティスはプラトンの著作の中に出てくる謎の文明社会であるが、その遺跡を巡る考古学的な興味と、アトランティス人の文明の痕跡が、南米やチベットにあるという荒唐無稽な物語で、その痕跡を抹消しようという悪の集団との闘いが面白い。  


Posted by 北のフクロウ at 10:41Comments(0)読書

2017年05月24日

サイレント・ジョー T.J.パーカー著 早川書房

アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作。読みごたえのある作品。
 人間関係が複雑で、筋を追うのに苦労した。
 尊敬する養父が実は裏の一面を持っている。それを暴くことになる主人公の苦しさが痛いほど分かる。しかし正義を貫く。
 主人公が特異。父親に硫酸を浴びせられ、醜い跡が顔面に残っている。保安官補として、養父の殺人事件を解決するが、その過程で驚愕の真実が明らかになる。まさに小説である。  


Posted by 北のフクロウ at 10:31Comments(0)読書

2017年05月10日

震える山 C.Jボックス著 講談社文庫

 ボックスのジョー・ビケットシリーズの第4弾。
 猟区管理管が謎の自殺をした事件の真相を代理猟区管理管に任命されたジョー・ビケットが解決する。頑固で正義感にあふれる主人公の面目躍如たる活躍で、益々ジョーが好きになった。自然保護と開発のテーマがここでも出て来る。作者にとっては自然を愛する人間として、開発者を悪者としている。ジョーはブルー・ヘブンの主人公と共通する性格のようだ。  


Posted by 北のフクロウ at 08:51Comments(0)読書

2017年05月10日

ブルー・ヘブン C.Jボックス著 早川書房

ブルー・ヘブンとはアラバマ州北部の地をロスアンジェルスの引退警察官が呼んだ名称。引退した警察官にとって天国とも言える地という意味である。そこに曰くのある引退警察官がなにやらよからぬことをして、居を構えている。そこで仲間割れがあったらしく、その殺人現場を地元の姉弟が目撃し、目撃したことを犯人達に見られてしまう。元警察官達は失踪事件に協力するという名目で、姉弟の抹殺を図る。姉弟を助ける牧場主がボックス好みの主人公で、元警察官に対抗する。元警察官の悪事を暴こうとするこれも退職したばかりの警察官やら元警察官の悪事に加担した銀行家が絡んで、巧みなミステリーとなった。  


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2017年04月18日

沈黙の森 C.Jボックス 講談社文庫

 ワイオミング州猟区管理管を主人公とするミステリー。主人公がゲーリークーパーのような不器用で、融通の効かないアメリカ人の好む性格なので、人気があるという。各種賞を獲得したベストセラー。
 ミステリーとしてはありふれた題材だが、絶滅危惧種をテーマにした所が珍しい。
   


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2017年04月16日

プリズン・ストーリーズ ジェフリーアーチャー著 新潮

 ジェフリー・アーチャーが自身偽証罪で4年間収監された経験を生かした短編小説集。牢獄の中で見聞きした話が中心にあり、転んでもただでは起きない作家魂を感じる。
 12編の短編からなり、ひとつひとつ面白いが、最後の1行に面白さが凝縮されている。どことなくユーモアがあって、牢獄生活を楽しんでいるようにも思える。その体験は長編に描かれているというが、残念ながらまだ読んでいない。
 一時は保守党の大臣候補にまでなった作者の天国と地獄の体験は印象深いものがあるだろう。














  


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2017年04月04日

ヘラクレスの墓を探せ!アンディ・マクダーモット著 SB文庫

 前に読んだ「ルインズ」の読後の印象が悪かったので、この本を読んで、スカッとした。
 シリーズ物で前作は「アトランティス殲滅計画を阻め」。主人公は女性考古学者と元SASのボディガード兼恋人の二人。
 考古学的にヘラクレスの墓があるかどうかは、おそらく問題ではないであろう。元々ヘラクレスは神話の世界の人物である。それをプラトンが幻の著書「ヘルモクラテス」に記述があるというフィクションから宝探しが始まる。
 帯広告に作者はクライブ・カッスラーの後継者とあるが、歴史から掘り起こし、最新の科学技術を織り込み、スーパーヒーローがいるというところで、よく似ている。このシリーズは病みつきになりそうだ。  


Posted by 北のフクロウ at 09:42Comments(0)読書