さぽろぐ

読書・コミック  |札幌市北区

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2024年03月24日

オクトーバー・リスト ジェフリー・ディーヴァー著 文春文庫

 ディーヴァーがストーリーを逆から書くというミステリーを発表した。しかも彼の特徴のどんでん返しまである。
 逆から加工が少女誘拐の犯人探しである。身代金とオクトーバー・リストという文書も子供誘拐の代償として求めている。母親に同乗してか行きずりのハンサムな男性が味方して対応する。結果は逆に犯人に銃を突きつられて絶体絶命であるが・・・・・・・。
 彼にしては軽いミステリーであるが、逆に書くという作業は困難を伴ったようだ。
このような試みは彼が最初ではなく、先達がいるというから驚きである。  


Posted by 北のフクロウ at 11:28Comments(0)読書

2024年03月22日

地の告発 アン・クリーヴス著 創元推理文庫

 女性のミステリー作家は苦手である。やたらと家族関係や人間関係に詳しく、謎解きそのものはそれほどでもない。
 アン・クリーヴスの場合、それにシェトランド諸島独特の風土、人間関係が加わる。
 地滑りの後に、女性の殺人事件が発見される。それが誰かというところが、前半の重点事項だ。その女性が誰か分かったのちに、新たな殺人事件が起き、謎が深まる。
 犯人が分かるのは最後の数ページで、意外な人物が犯人であることが分かる。
 警部が主人公のシリーズもので、全8作あるようだが、その7作目ということで、人間関係がよくわからないところがあるが、それはそれとしてシリーズを読みたいとは思わない。女流のミステリー作家だからというのが、その理由である。  


Posted by 北のフクロウ at 18:44Comments(0)読書

2024年03月22日

白夜に沈む死 オリビェ・トリュック著 創元推理文庫

 前作「影のない四十日間」の続編。トナカイの牧畜にいそしむサーミ人と石油や天然ガス開発に沸くノルウエーの北極圏の人々との伝統文化と文明の確執が物語の背景にある。その中で生じた殺人事件。石油開発の背景に過酷な潜水夫の職業病がある。
 北極圏の過酷な自然が石油開発で破壊されているさまが良く描かれている。
 ノルウエーが漁業の国と思っていたのは大きな間違いで、石油と天然ガスで豊かな国であることが分かった。それだけに開発に取り残されたサーミ人が哀れである。明治時代の北海道のアイヌの動向が想起される。  


Posted by 北のフクロウ at 08:20Comments(0)読書

2024年03月22日

亡者のゲーム ダニエル・シルヴァ著 ハーパーブックス

 久しぶりに面白いスパイ小説を読んだ。
 主人公はイスラエルの工作員。絵画の修復士を表の顔として、裏でイスラエルのスパイをやっている。
 消えたカラバッジョの名画を探す口実としてゴッホのヒマワリを盗み出し、贋作を制作し、その虚々実々の駆け引きが面白い。
 コンピューター取引で大金を得ながら、それを身代金として拠出するなど、やり口がさっぱりしている。情けもある。
 今後はイスラエルの諜報機関の長となることが示唆されていて、今後の活躍が期待される。
 カラバッジョの名画も見事発見されるが、果たして真実はどうか?
 先日観た大塚国際美術館のカラバッジョの名画が思い出される。  


Posted by 北のフクロウ at 08:09Comments(0)読書

2024年03月13日

さよなら、シリアルキラー バリー・ライガー著 創元推理文庫

 シリアルキラーは連続殺人犯。父親が21年間で100人以上の殺人を犯して刑務所にいる。その息子が主人公で、17歳の高校生。だからというわけではないが青春小説と謳っている。殺人者の息子で父親から特殊教育を受けているから、殺人者の心理が分かる。
 ロボズ・ノdッドという田舎町で連続殺人事件が起き、犯人は父親の連続殺人犯の事件をなぞっている。それに気づいた主人公は犯人逮捕に協力するが、殺人者に捕まってしまう。
 21年間に100人以上殺人を犯して、まだ刑務所にいるというアメリカの州はどこなのだろうか?日本ならとっくに死刑になっていることだろう。ましてや脱獄して新たな殺人を犯している。
 凄惨な殺人事件で、青春小説とは思えない。  


Posted by 北のフクロウ at 11:27Comments(0)読書

2024年03月12日

天国通り殺人事件 シュテファン・スルペッキ著 創元推理文庫

 レミングシリーズの2作目。
 カフェで見知らぬ男に絡まれるが、店を出て路地でその男にさらに絡まれる。そこに第3の男が出てきてその絡んできた男を射殺してしまう。犯人が気になり、殺された男の正体を探るうちに、ある病院・療養所の介護士であることが判明する。そこで病院の内部に入り込むために、交通事故の被害者を装って、患者として入り込む。そこで病院内の様々な人間関係が明らかになる。意外な人物が犯人であることが分かるが、犯人に正体を見破られ、命の危機に襲われる。
 欧米のミステリーと違って、なんとなく哲学的な雰囲気があるのがドイツミステリーの特徴か?
 レミングは腕力が強いわけではなく、優れた頭脳があるわけでもない。しつこさが取り柄の探偵?か。  


Posted by 北のフクロウ at 08:33Comments(0)読書

2024年03月12日

探偵レミングの災難 シュテファン・スルペッキ著 創元推理文庫

 ウィーンを舞台にするミステリー。主人公は警察官であったが、ある事件で犯人の車の前に飛び出し、それがレミングの行動に似ていたことから「レミング」という名前で呼ばれるようになったという逸話がある。公衆の面前で裸になるというバカげた行為の結果、警察官を首になり、探偵まがいのことをやっている。興信所の仕事で尾行を行っていた対象が目を離した市に殺されてしまう。捜査に首を突っ込むことを警察から禁じられていたにもかかわらず、犯人探しをする。このしつこさが、レミングの特徴である。  


Posted by 北のフクロウ at 08:23Comments(0)読書

2024年03月12日

バッド・カントリー C。Bマッケンジー著 早川書房

 かってロデオのスターが今探偵をやっている。本人も先住民の血が混じっているが、先住民の連続殺人事件が起き、犯人探しをする。自身も殺人の対象になっているから、必死である。ある小説の筋書きに沿っての殺人事件であることが分かってくる。
 会話もカッコなしで述べられているので、読みづらいことおびただしい。
 アリゾナ州の暗部に起きた事件で、アメリカの深い闇をうかがわせる小説であるが、私の好みではない。  


Posted by 北のフクロウ at 08:16Comments(0)読書