さぽろぐ

読書・コミック  |札幌市北区

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2022年01月28日

ネバーゲーム ジェフリー・ディヴァー著 文芸春秋

 ディヴァーが第3のシリーズをはじめ、新たにコルター・ショーという失踪人や逃亡者の懸賞金目当ての探偵を生み出した。
 子供のころ父親に仕込まれた狩猟とサバイバルの技術を生かした特殊探偵である。
 第1作目はゲームの世界を舞台にした誘拐事件であり、依頼は無事解決したのだが犯人の誘拐の動機を探るうちにゲームの世界に踏み込んでしまう。ゲーム会社の熾烈な競争が背後にあることが明らかになる。
 ディヴァー流のどんでん返しがあり、相棒にラドンナという黒人女性刑事を配している。舞台は出来上がっており、リンカーン・ライムやキャサリン・ダンスと違った個性の持ち主で今後の活躍が楽しみである。  


Posted by 北のフクロウ at 09:22Comments(0)読書

2022年01月28日

ホテル・リッツの婚約者 スーザン・マニクール著 創元推理文庫

 マギー・ホープシリーズの第7作目。
 前作で急遽パリにスパイとして潜入することになったマギー。同時に友人のサラと元マギーの恋人ヒユーもサラと同じくスパイとしてパリに潜入する。目的は行方の分からない同僚のスパイに会い、彼女が持っている土壌のサンプルを入手することであった。ところがSUEにドイツのスパイがいて、情報が筒抜けになっている。結果サラ、ヒユー、マギーがドイツ側に捕らえられてしまう。情報を漏らすことなく拷問されたヒユーがそこで殺されてしまう。サラとマギーは何とかして逃れ、無事ロンドンに帰り着く。そこでドイツ側スパイの正体も明らかにする。それが帰りの飛行機の中で、スパイはそのパイロットであった。  


Posted by 北のフクロウ at 09:10Comments(0)読書

2022年01月28日

バッキンガム宮殿のVIP スーザン・マクニール著 創元推理文庫

 マギー・ホープシリーズの第6冊目。
 今回はマギーがSOE(特別作戦執行部)のスパイとなるべく、教育訓練を受け、ロンドンにいる。そこで昔の切り裂きジャック事件を彷彿とさせる殺人事件が起きる。しかも殺されるのはSOEに面接を受けに来た若い女性が狙われている。
 今回は推理小説の趣があるが、事件はあっさり解決する。ここらあたりは推理小説としてはもの足りないが、そこはこの小説の本意ではない。あくまでも主人公マギーの活躍である。  


Posted by 北のフクロウ at 08:58Comments(0)読書

2022年01月28日

ファーストレディの秘密のゲスト スーザン・マクニール著 創元推理文庫

 マギー・ホープシリーズ第5冊目。
 日本が真珠湾攻撃を行ったことを契機にアメリカが重い腰を上げ、参戦した。
 メギーはチャーチルがアメリカに渡り、ルーズベルトと会談するのに同行することになる。
 そこでルーズベルト大統領夫人エレノアと親交を深め、エレノアの巻き込まれた事件の解決を図る。  


Posted by 北のフクロウ at 08:48Comments(0)読書

2022年01月15日

スパイ学校の新任教官 スーザン・マクニール著 創元推理文庫

 マギーシリーズの第4作目。
 マギーはドイツでの任務で殺人を犯し、恋人とも仲たがいし、失意のうちに悶々とした日々を送っていた。そこで上司はスパイ学校の教師の役をマビーに命じる。ここでは鬼教官となって、新人をしごく。エジンバラで友人のバレーの公演があり、招待状が来る。そこでバレリーナの殺人事件に遭遇し、原因を究明する。日本の真珠湾攻撃と殺人事件の解明が交互に描かれるが唐突な感があり、作者に歴史小説と、推理小説との迷いが出ているようだ。すべてが次の小説の伏線になっていて、次作を読ませようとする魂胆が見え見えである。  


Posted by 北のフクロウ at 14:10Comments(0)読書

2022年01月15日

国王陛下の新人スパイ スーザン・マニクール著 創元推理文庫

 マギーが今度はスパイとなってドイツに侵入する。
 任務は無線機の部品を届けることと、母親の長官のところに盗聴器を付けること。
 ベルリンで遭遇したのはナチスの残酷さと異父妹がいることが分かった事、そして死亡したと思っていた恋人に出会ったこと、任務は成功し、母親と、恋人とともに無事イギリスに帰還した。そのあたりは並のスパイ小説と違いあっさりと書かれていて、物足りない。
 前作や前前作とは違いシリアスな表現となっていて、違った趣の小説となっていた。  


Posted by 北のフクロウ at 14:01Comments(0)読書

2022年01月15日

エリザベス王女の家庭教師 スーザン・マクニール著 創元推理文庫

 マギー・ホープシリーズの第2作。
 マギーの活躍が認められ、今度はウインザー城にいるエリザベス王女の護衛を兼ねて数学家庭教師となる。
 王女を誘拐してドイツに連れ去ろうという陰謀が進められ、ウインザー城で徐幹の殺人事件が起こり、犯人捜しをする羽目になる。
 このシリーズは歴史小説であり、推理小説であり、はたまたスパイ小説である。しかしどれも深刻なものではなく、マギーの個性的な活躍で見事めでたしの決着となる。  


Posted by 北のフクロウ at 12:28Comments(0)読書

2022年01月15日

チャーチル閣下の秘書 スーザン・マクニール著 創元推理文庫

 マーガレット・ホープという個性的な女主人公のシリーズ。
 時代は第2次世界大戦下のイギリス。通称マギーはイギリス人ながらアメリカで育ったが、祖母の遺産の家を売却するべくロンドンに渡る。
 しかし戦時下にあって売却がかなわずそのまま居ついてしまう。MITの博士課程に進みたいと思っているほど数学を得意とするリカジョ。しかしありついた職業はあろうことかチャーチル首相のタイプ秘書。秘書官を目指したのだが、女性秘書官の道はなく、やむなくタイピストをやることになった。そこには、チャーチルをはじめとする首脳の深謀があった。
 暗号解読を得意の数学を用いて行い、イギリスの危機を救う。その過程で死んだと思われた父親に会う。彼女の複雑な家庭事情が解き明かされていく。  


Posted by 北のフクロウ at 12:21Comments(0)読書

2022年01月05日

暗殺者の献身 マーク・グリーニー著 早川書房

 グレーマンシリーズも第10作目となった。
 CIAから追われる身からCIAの契約工作者となり、重症の体の治療中に緊急の仕事を命じられる。
 舞台がベネズエラからベルリンとワールドに展開し、イランとアメリカの抗争が中心であるが、それに便乗してアラブ世界の主導権を得ようとするアラブ首長国連邦の情報機関の陰謀が絡む。単なるスパイ事件から国際謀略に発展し、ますます面白くなってきた。グルーニーはトム・クランシー亡き後ライアンシリーズの書き手となっていたが、そこで国際謀略を勉強したのではないか。情報合戦もますます複雑になり、単なる欧米とイスラムとの構図から、イスラム間でもスンニ派とシーア派の抗争に発展してきている。そのあたりをグリーニーはうまく取り入れている。
 グレーマンはこの作品の最後にまたCIAから追われる身になった。次作はどんな展開になるのか?
   


Posted by 北のフクロウ at 08:58Comments(0)読書