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2024年03月22日

白夜に沈む死 オリビェ・トリュック著 創元推理文庫

 前作「影のない四十日間」の続編。トナカイの牧畜にいそしむサーミ人と石油や天然ガス開発に沸くノルウエーの北極圏の人々との伝統文化と文明の確執が物語の背景にある。その中で生じた殺人事件。石油開発の背景に過酷な潜水夫の職業病がある。
 北極圏の過酷な自然が石油開発で破壊されているさまが良く描かれている。
 ノルウエーが漁業の国と思っていたのは大きな間違いで、石油と天然ガスで豊かな国であることが分かった。それだけに開発に取り残されたサーミ人が哀れである。明治時代の北海道のアイヌの動向が想起される。


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Posted by 北のフクロウ at 08:20│Comments(0)読書
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