さぽろぐ

読書・コミック  |札幌市北区

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2018年08月25日

モーセの災い ジュームズ・ロリンズ著 竹書房文庫

ジェームズロリンズのシグマフォースシリーズ12作目に当たる。
 このシリーズは歴史と最新の科学技術が融合して、独特の魅力を持っている。
 今回の歴史は旧約聖書のモーゼの10の災いを科学的に説明しようとする。そこに古細菌という新事実を持ってきたところがジュームズ・ロリンズ的なところだ。リビングストンとスタンレーといったアフリカ探検の主役が出てくるし、エジソンを越える発明家といわれるニコラ・テスラのアイデアが重要な役割を果たす。地球温暖化に終止符を打ち、地球を救う科学技術というアイデァである。実験は失敗に終わるがそんな技術が今求められている時代である。  


Posted by 北のフクロウ at 13:56Comments(0)読書

2018年08月25日

エコーパーク マイクル・コナリー著 講談社文庫

  ボッシュシリーズでは12作目となる。ここでは刑事に復職している。
  連続殺人事件の犯人が永年ボッシュが求めていた殺人事件の犯人であることを自供し、現場検証のときに、犯人の逃亡を許すことになる。ボッシュはどうしても彼の求める殺人事件の犯人とは思えず、検事や弁護士が仕組んだでっち上げだと思うようになる。
 しかしそこには意外な真犯人がいた。
 真犯人が二転三転して、最後まで目が離せない。  


Posted by 北のフクロウ at 13:26Comments(0)読書

2018年08月25日

暗く聖なる夜 マイクル・コナリー著 講談社文庫

 マイクル・コナリーにはまったようだ。
 ハリー・ボッシュシリーズは20冊くらいあるようだが、個性的な警察小説であり、その一冊一冊が良くできていて、飽きさせない。
 飽きないどころか、はまり込んでしまう。
 「暗く聖なる夜」はシリーズ9作目。どういうわけかボッシュは刑事をやめ、私立探偵もどきをやっている。そこで頼まれた映画会社の社員の殺人事件と映画で使おうとした200万ドルの新札盗難事件を調査する。
 意外な所に犯人がいるが、ネタばれになるので、ここでは触れない。
 単純なハードボイルドではないし、ミステリーでもない。
 このシリーズはボッシュの魅力もあるが、ミステリーとしても優れていると思う。  


Posted by 北のフクロウ at 13:13Comments(0)読書

2018年08月14日

死角―オーバールック マイクル・コナリー著 講談社文庫 

 セシウム放射性物質の盗難殺人事件をめぐるFBIとロスアンジェルス警察の確執が話の主題となっている。
 セシウム放射性物質を用いた大量テロが背景にあるかのような展開であるが、動機が意外な所にあって、犯人も拍子抜けするほど身近にいた。テンポがよく最後まで読ませるのは作者の力量か。ハリー・ボッシュを主人公とするシリーズで、前後の作品を読まないと良く分からない所があるが、そこそこ楽しめる。  


Posted by 北のフクロウ at 16:54Comments(0)読書

2018年08月14日

 贋作に明日はない ヘイリー・リンド著 創元推理文庫

 ヘイリー・リンドの「贋作とともにさりぬ」に続くアニー・キンケイドを主人公とするシリーズ第二作。
 第3作目が「暗くなるまで贋作を」というタイトルで、いずれも映画の題名をもじっている。
 贋作画家を祖父に持つ主人公アニーは擬似塗装師でありながら、真作と贋作の判別に非凡な眼を持っている。
 ここでもシャガールやフエルメールの贋作、真作が出てくる。美術品泥棒と美術品の運送業者社長との三角関係があり、アニーの気持ちが揺れる。
 作者は女性と思われるが、ファッションや同性愛など周囲の人間を巡る描写がわずらわしくなかなか本題の殺人事件が進まない。
 最後はどうってことのない犯人がわかって、めでたしめでたしであるが、よんでいて話の進展がおそくいらいらさせられた。  


Posted by 北のフクロウ at 16:40Comments(0)読書

2018年08月14日

死線のサハラ ダニエル・シルヴァ著 ハーバーブック

  国際情報合戦の一種のスパイ小説。
  各国の情報機関のせめぎあいが見所。
  ISの黒幕がモロッコの麻薬ハシシの密輸業者を介して武器を入手している。ISの黒幕はサラディンという名前であることは分かっているが、その存在をつかむ為に密輸ルートを解明して、サラディンを暗殺しなければならない。その計画をイスラエルの諜報機関オフイスの長官が筋書きを書き、イギリス、フランス、アメリカの諜報機関がそれぞれの思惑を持って協力関係を結ぶ。フランス側の密輸の元締めにはフランスの機関が良い働きをする。MI6のスパイがイスラエルの女スパイとともに、フランスの元締めのあぶり出しに名演技をする。
  麻薬と武器密輸というのはテロ組織の定番になっているようだ。
  近年の国際情勢をよく反映して最新の知識が得られる小説だ。
  テンポがよく一気に読んだ。  


Posted by 北のフクロウ at 16:24Comments(0)読書

2018年08月07日

喧嘩の勝ち方 佐高信 佐藤優 光文社

 二人の対談。佐藤優のいう喧嘩の勝ち方5つの法則とは下記のとおり。
1 他人の固有性を尊重し、不必要な喧嘩はしない。
2 喧嘩をする対象を慎重に特定する。そして、標的を定めたら相手の殲滅を目指して徹底的に闘う。妥協や和解は一切しない。
3 自分が殲滅されそうになったら逃げる。そして時間を掛けて必ず復讐する。
4 自分より客観的に見て弱いものに対して喧嘩を売らない。
5 喧嘩の最終的な審判者は、神であるということを忘れない。
 このような考え方で喧嘩を売られた者はたまらないであろう。
 ビートたけし、曽野綾子、佐藤よしのり、猪瀬直樹らである。特に猪瀬直樹は問題を起して退陣する前に徹底的に喧嘩を売られている。
 猪瀬の欺瞞性を証明したようなものだ。
 特定秘密保護法の怖さを協調していたのが印象的。
 安倍総理を軽く見ていると段々力がついて制御不能になる、という予言は昨今の総裁選挙の動向を見ると真実味を帯びてきた。  


Posted by 北のフクロウ at 09:04Comments(0)読書

2018年08月07日

ブリリアンスー超能ゲームーマーカス・シキー著 ハヤカワ書房

 人類の中には超能力を有するものがいる。
 これに気付いた普通人は超能者を排除しようという動きが出てくる。
 必定超能者は反発して、反乱を起す。
 超能者は株式市場を支配し、資金力を駆使してアメリカ領土の一部を超能力者の土地とし、支配する。
 一部の超能力者はテロリストとなり、社会を恐怖に陥れる。
 それを追求するのも超能力者のFBI捜査官である。そのテロリストを追及するためには、並みの手段では出来ない。
 相手はこちらの追及の先を読む能力を有しているからだ。
 ということで、虚々実々の駆け引きがこの小説の読みどころである。
 考えてみると現実社会も一握りの超能力者によって大いに影響を受けている。文明の進歩は超能力者によって成し遂げられたといっても過言でない。
 超能力者か普通人かの区別が付きにくい所が問題だが、峻別して社会が管理する社会は恐らく息苦しいものになるだろう。
 やはり混在した社会が良い。  


Posted by 北のフクロウ at 08:43Comments(0)読書