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2020年03月06日

「地球温暖化」の不都合な真実 マーク・モラノ著 日本評論社

 地球温暖化についてアメリカの世論は温暖化脅威論と温暖化懐疑論の2者があり、マーク・モラノは懐疑論者の一翼を担っており、広報担当として共和党の懐疑論者の主張の基盤情報を提供している。これを信じる共和党員はトランプ大統領を筆頭として多くの信奉者を持っている。
 この著書はアメリカアマゾンのベストセラーになっているということが広告の売り文句だが、これを読むと内容が真実であるとすれば、懐疑論者に味方したくなるのは無理からない。もしこれが真実であれば、地球温暖化は二酸化炭素の濃度に関係なく、他の原因で温暖化が起きるのであり、二酸化炭素削減の努力をしても無駄であるということになる。温暖化の原因が二酸化炭素に寄らないから心配いらないということにはならない。むしろ何をやっても気候変動は防ぎようがないということになり、無力感にとらわれる。
 この本では温暖化の原因が二酸化炭素の上昇に寄らないことことは説得しても原因が何かには触れておらず、民主党の政策を批判し、トランプのパリ協定離脱を擁護することにとどまっている。
 ただIPCCの結論に疑問を感じることには、それなりに説得力があり、これからの環境保全活動のエネルギーを阻害することは間違いない。
 地球温暖化脅威論、懐疑論に一石を投じた問題の書であることは間違いない。


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Posted by 北のフクロウ at 21:33│Comments(0)環境/読書
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