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2019年05月01日

リオノーラの肖像 ロバート・ゴダード著 文春文庫

 ロバート・ゴダードの初期の作品はイギリス文学の伝統の香りを感じさせる。この「リオノーラの肖像」ではハロウズ家の歴史が3代に渡って描かれる。主人公のリオノーラの語る1部、ウイリス(トム・フランクリン)の語る第2部、またリオノーラの語る第3部の構成になっていて、ラルフ・モンペッソンの殺人事件がミステリーとなっている。戦死したリオノーラの母リオノーラの夫ジョン・ハロウズ、その戦友、トム・フランクリン、母リオノーラの友グレイスなど複雑な人間関係が織り成していて、最後にどんでん返しでラルフ殺人の真犯人が分かる。
 重厚な作風でついつい引き込まれてしまう。イギリスコーンウエルズ地方の風景が作風とあっている、というかこの風景が生み出した作品といえるかもしれない。


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Posted by 北のフクロウ at 09:46│Comments(0)読書
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