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2017年03月13日

7月の暗殺者 ゴードン・スティーブンス著 

 20世紀のテロリストといえば、IRA暫定派であった。北アイルランドのキリスト教徒の武力組織であった。
 小説の時代はまさにIRAとイギリスが衝突していた1990年代。IRAがスリーパーという暗殺者がイギリス王室のピンマンを標的に暗殺を企図する。ちょうどドゴールを狙ったフレデリック・フォーサイスの「ジャッカルの日」を想起させるようなミステリーである。
 IRA暫定派なりに大義があり、それを阻止しようとするイギリス側には国を守るべき大義がある。結果誘拐事件は失敗するが、最後の罠でイギリス内務大臣が爆死する。痛み分けということであろうか。
 IRA側、イギリス側双方に内部抗争があり、虚々実々の駆け引き狩り、こちらも面白い。
 それに比較して、ISのテロにはどんな大義があるのだろうか。


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Posted by 北のフクロウ at 08:44│Comments(0)読書
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