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2015年11月27日

ウエンカムイの爪 熊谷達也著 集英社

 熊谷達也の著作を3冊読んだ。ジャンルが異なるところが面白い。
 ウエンカムイの爪は小説スバル新人賞を受賞した、いわば彼の出世作。ヒグマのテレメトリー調査に関わる研究者と脱サラしたカメラマンが主人公。カメラマンはヒグマに襲われたところを受精研究者に救われるという経験を持つ。そのヒグマは小熊のときに研究者のアイヌの家族に飼われていたという因縁がある。アイヌではいい熊と悪い熊がいると考え、悪い熊がウエンカムイというわけだ。。一方いい熊はアイヌ語でキムンカムイといい、カメラマンが遭遇したのはキムンカムイで、その兄弟熊がウエンカムイであったという因縁がある。その悪い熊ウエンカムイがテレメトリー調査で捕まったが、テレビクルーの不手際で逃亡され、山狩りとなってしまう。舞台が渡島半島の大千軒岳とあって、親しみの感じられる作品である。
 羆からツキノワグマに対象が変わったのが、マタギシリーズで、一連の作品はつながりがある。


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Posted by 北のフクロウ at 11:06│Comments(0)読書
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ウエンカムイの爪 熊谷達也著 集英社
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