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2024年01月12日

官邸襲撃 高嶋哲夫著 PHP文芸文庫

 高嶋哲夫は災害や原発事故などパニック小説で知られている。
 今回は日本の官邸がテロリストに襲われるというショッキングな事件を題材とした。しかし自然災害に比べてスケールは小さく、いかに大事件化するかに苦労しているようだ。ミステリーとしてはあまり成功していない。
 ただ、シェールオイルの環境汚染を犯人側の動機の一つにしているところは高嶋らしい。
 大統領の隠し子の存在などいかにも日本的で、大統領の苦悩は嘘くさい。本物の大統領なら、隠し子の存在など無視、あるいは抹殺しようとするであろうし、国務長官の行動など、無理がある。主人公の存在をテロリストが気が付かないはずがなく、いかにもヒロインらしく扱っているが、無理がある。
 高嶋はもっと大きなパニック小説が似合っている。


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Posted by 北のフクロウ at 08:32│Comments(0)読書
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