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2019年06月21日

日輪の果て ロバート・ゴダード著 文春文庫

 著者「蒼穹のかなたへ」の主人公であったハリー・バーネットが再登場したゴダードとしては珍しい作品。この主人公は3作目の「還らざる日々」にも登場するから、よほど著者にとって忘れがたい人物なのであろう。
 前作では事業に失敗してロードス島の別荘の管理人をやっていたが、給油所のパートタイマーをやっているダメ男である。
 今作では若気の至りの情事でできた隠し子が現れて、しかもインシュリンの過剰摂取でこん睡状態になっている。その事件の原因を追究するというのがこの小説のテーマである。
 この子供というのがとんでもない数学の天才で、高次元の世界を予知する数学的解を得られたようなのだ。しかし人類の未来を予知した結果が何であるかはここでは語られていない。それを知っていた犯人が予防的に殺人を犯した事件ともいえる。
 人類がどこに向かうかという点ではダン・ブラウンの「オリジン」とも共通するテーマであろう。


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Posted by 北のフクロウ at 09:00│Comments(0)読書
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