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2019年06月02日

還らざる日々 ロバート・ゴダード著 講談社文庫

 「蒼穹のかなたへ」の主人公であったケリーがまた登場した。
 彼が空軍で2年間過ごした中で、クリーン・シート作戦なるものに、従事した。空軍で問題のあった兵士を集めてスコットランドの城で再教育プログラムを受ける。その後50年ほどして、仲間に招集がかかり、同窓会が計画される。ケリーも
たまたま母親の葬儀に帰国していて、その同窓会に出席する羽目になる。しかし出席するために乗った車中で、同行した仲間の一人が列車から墜落し死亡する。また同窓海中に事故で、仲間の一人が交通事故死する。その死亡事故ではケリーが犯人の疑いを持たれ、真犯人を探し身の潔白を空軍仲間で、かって経営していた自動車修理工場のパートナーであった友人とともに証明せざるを得なくなる。
 果たして、犯人は誰か。彼らが受けたクリーン・シート作戦なるものは何だったのか?このミステリーの解明がこの小説のポイントである。
 この作品は2008年に翻訳され、同じケリーを主人公とするシリーズの第3作目にあたるという。第2作目「日輪の果て」を読み飛ばしてしまった。ゴダードの愛する主人公であり、無視するわけにはいかないであろう。
 2008年にもなると、ゴダードの以前の作品とはだいぶ異なり、ストーリーの展開が早くなった。昔の重厚な作品と大分様相が異なってきた。
 テンポのよさは今の作品のほうが好みに合っているが、恐らく作品の評価は初期のほうが高いのではないか。


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Posted by 北のフクロウ at 19:54│Comments(0)読書
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