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2015年03月19日

ロマノフの十字架 ロバート・マセロ著 竹書房文庫

 ロマノフとは言わずと知れたロシアの王朝。ロマノフ朝最後のニコライ2世の皇女アナスタシャが登上する。アナスタシャが持っていた十字架は実はラスプーチンが皇女に与えたものと言う設定で、歴史的な出来事が下地にある。
 これとスペイン風邪、実は世界中で5千万人が犠牲者になった悪質なインフルエンザであったことが知られている。日本でもこれにより40万人が亡くなっているという。このスペイン風邪ウイルスがもしも生きていたとしたら、という想定のもとにアラスカを襲ったパンデミックが描かれ、その原因がアナスタシャが持ち込んだものという想定がなされている。
 アナスタシャというとイングリッド・バーグマン主演の「追想」と言う映画を思い出す。といえば年齢が分かるというものだ。
 今の人はアニメの「アナスタシャ」の主人公を思い出すだろう。これはみていないが、皇女アナスタシャは悲劇の主人公の要素を持っている。
 歴史とパンデミックを組み合わせたユニークな作品で、楽しめた。


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Posted by 北のフクロウ at 09:07│Comments(0)読書
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