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2015年03月08日

天竺熱風録 田中芳樹著 新潮社

 作家にとって、あまり歴史に詳述されない人物というのは、創造性が発揮できて書いていて楽しいもののようだ。
 主人公の王玄策という人物も唐の時代、長安からインドへ三度渡った、という快挙を成し遂げている。
 二度目の遠征で、マカダ国の暴君の7万人の戦象軍団を6千人のネパール、チベット軍によって打ち破るという快挙を成し遂げた。
 恐らく同行した学僧が経典を持ち帰っていたら、玄奘三蔵を超える歴史上の記録となったであろうが、海路帰国途中で学僧が遭難したために歴史上には残っていない。本人は陸上で帰国したために、天寿を全うしたようだ。
 この小説の語り口がよい。紙芝居を見ているような、文体はあとがきで作者が行っているように擬講釈文とでもいうべきもので、読んでいて楽しい。


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Posted by 北のフクロウ at 12:58│Comments(0)読書
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天竺熱風録 田中芳樹著 新潮社
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