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2013年12月05日

テロリストの回廊 トム・クランシーピーター・テレップ著 新潮社

 トム・クランシーが10月1日に亡くなった。66歳だったという。まだまだ作品を出してほしかった。「テロリストの回廊」の次の作品が2012年に出版予定だったというが、出版されていない。この作品が最後になるかもしれない。
 「テロリストの回廊」ではマックスウエル・ムーアという主人公が活躍する。このシリーズの第1作目だというから、まだまだその後の動きが楽しみになったところだったのだが・・・・。
 ムーアは元シールのCIA補助工作員。彼の属する統合タスク・フォ-スはタリバンとメキシコの麻薬カルテルとを相手にする国際陰謀の撲滅を使命としている。メキシコの麻薬カルテルは南米の麻薬組織のアメリカへの入り口の役割を果たしていることは、「暗殺者の鎮魂」(マーク・グリーニー著)でも描かれていた。これとタリバンが結びつくとどうなるか。
 アフガニスタンはケシの産地で、タリバンの資金源となっていることは有名であるが、メキシコから麻薬の密輸のルートを使ってテロリストと武器がアメリカに運び込まれる。そこで起きる事件は、9.11を上回るテロである。
 トム・クランシーの小説はテロリストに犯行の手口のヒントを与えているのではないかということがささやかれているが、この小説も現実になったら恐ろしい。トム・クランシーは一種の軍事おタクであるという人もいるが、小説に描かれる米軍の武器の詳細は今、日本で政治問題になっている特定秘密保護法では特定秘密に指定される事項ではないか。彼は公表された情報をもとにしているというが、果たしてどうか。次作が出版されないのも当局が許可しないからというのもあながちデマではないかも。


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Posted by 北のフクロウ at 14:20│Comments(0)読書
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