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2013年09月04日

脱出連峰 トマス・W・ヤング著 早川書房

脱出シリーズの第3作目。舞台がアフガンに戻り、「黒新月」というテロ組織と主人公マイケル・パースン、ソフィア・ゴールドとの戦いを描く。改めてアメリカがアフガンに進出した意義を問う小説だ。アメリカとしては9.11の首謀者オサマ・ビン・ラディンを殺害した以上アフガンに拘泥する意味はなくなっており、アフガン政府で一定の秩序が保てるならば、米軍を撤退したいという方針は理解できる。あとは国内問題だと言ってしまえばそれまでである。いわばアメリカの面子が保たれればいいわけだ。恐らくまたタリバンの勢力が勢いを増して、主導権を握るにではないか。
今シリアに米軍が攻撃を加えようとしている。これも化学兵器の使用に対する制裁という事だが、人道上黙っていられないという事なのだろう。アメリカ人の気持ちとしてはイラク、アフガンの二の舞にはなりたくないというのが本音であろう。イスラエルに危害が及ばない限り手を出したくは無いのではないか。
 小説では「黒新月」は壊滅できたが、テロ組織は後を絶たず、モグラたたきの様相がある。イスラム原理主義者が無くならない限り、テロは終わらないかもしれない。



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Posted by 北のフクロウ at 08:45│Comments(0)読書
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