転落の街 マイクル・コナリー著 講談社文庫

北のフクロウ

2025年04月17日 13:39

 ハリー・ボッシュものの16作目。2011年の作品。ナイン・ドラゴンの次の作品で、ボッシュがロス警察の強盗殺人課未解決事件班の刑事をやっている。ボッシュの作品を見るうえで、相棒が誰かが時代の判断となる。今回はデイビット・チュー。事件には二つ並行して取り組む。
 一つは本部長命令の市会議員の息子の事件。殺人課、自殺かが判然としない事件。もう一つは未解決事件で犯人の血痕と思われるDNAから犯人が特定できたように思われたが、事件当時8歳の子供であったことから、別に犯人がいると疑い、真相解明に努める。
 1件目の市会議員が元ロス警察の副本部長であり、ボッシュの宿敵である。なぜボッシュに担当することを要請したかは謎であるが、正義のために、真相解明にまい進するところが、ハリー・ボッシュたるところ。

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