燃える部屋　マイクル・コナリー著　講談社文庫

　図書館でマイクル・コナリーを見つけた。もうほとんど読んだつもりでいたが、見落としていたようだ。
　ハリー・ボッシュシリーズの17作目という。ボッシュも定年延長制度も最後の年を迎え、ロス市警未解決事件班最後の事件となるか。
　今回の未解決事件はマリアッチのビウエラ奏者の銃撃未遂。彼が銃撃された事件と、小切手換金銀行強盗事件とアパートの放火事件の3つのつながりを解決する。放火事件の被害者がボッシュの相棒となったメキシコ系女性刑事で、彼女の警察官となった動機も放火犯を明らかにするところにあった。例によって上司がいて、仲間の警察官がいて、緻密な調査結果と、あくなき執念が事件解決となっている。