黄砂の籠城 松岡圭祐著 講談社文庫

北のフクロウ

2021年04月02日 09:32

 義和団事件の列国の籠城事件は映画「北京の55日」で描かれていた。
 日本人の主役は柴五郎中佐と言われる人物。彼は会津藩出身でありながら、士官学校を経て、最後は大将にまで上り詰め、1945年終戦後、自決を謀るが、死にきれず、そのけがが原因で死亡するという、歴史上の人物。この義和団事件で列国の軍人をよく統率し、全滅を免れ、各国の称賛を浴びた。どこまで史実を表しているかはわからないが、この事件で清国が一層滅亡の一途をたどった事件として知られている。
 当時の様相は柴五郎の回想録などで、かなりの事実を踏まえているように思われる。日本が植民地主義に走った事件でもあった。

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