七人目の子 エーリク・ヴァリア著 ハヤカワ文庫

北のフクロウ

2021年02月07日 10:11

 デンマーク人作家の作品。
 ノルウエーやスェーデン人作家と同じく北欧の作品に共通して言えるのは、名前が覚えにくいこと。
 デンマークと言えば、アンデルセンであるが、気候と同じく陰鬱で、悲劇的という印象がある。
 この作品にも出てくるが、ニールス・ボアとかキェルケゴールとか、結構先進的、世界的な人物を輩出している。
 ところでこの作品、養護院に同室した7人にまつわる物語で、スキャンダラスな事件を背景に、政治やマスコミが絡んで、複雑である。
 最後にアッと驚く結末が控えていて、だんだん期待感が増す。ただ人間関係が名前の覚えにくさもあって難解であり、とっつきにくさがある。

関連記事