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2021年03月14日

ブラック・アウト マルク・エルスベルグ著 角川文庫

 東日本大震災の後に、書かれた小説で、世界の混乱を企図する無政府主義者のテロリストによって、イタリア、スエーデンを端緒とする停電からヨーロッパ全土に大停電が起きる。いわゆるブラックアウトだ。胆振東部地震で北電厚真火力発電所が稼働停止し、北海道全体がブラックアウトを経験した。これは3日くらいで復旧したが、ヨーロッパ全土のブラックアウトは10数日に及び原発が爆発し、放射性物質を拡散するという大事故を誘発する。各国の混乱ぶりを克明に描いているのは、日本の大地震後の混乱をつぶさにみて、シミュレーションした成果であろう。
 停電の端緒がメーターの書き換えとか原発の爆発が計器の表示の誤作動とか、コンピューター社会では起こりうることであり、悪意を持ったハッカーによって、容易に起こしうることは恐ろしい世の中になったものだ。
 犯人が分からないうちは中国が犯人だと想定して報復を軍部が考えるまでに至る。
 現代でもロシア、中国、北朝鮮が国家レベルでハッキングを行っているといわれるから、このような事態が起きないとも限らない。
 一刻も早く原発を止めなければならない一つの理由である。


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Posted by 北のフクロウ at 16:04│Comments(0)読書
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