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2018年06月16日

日本核武装 高嶋哲夫著 幻冬舎文庫

日本の防衛をどうするか?この重いテーマを高嶋哲夫は真っ向から取り上げた。
 一つの回答が日本の核武装である。
 尖閣諸島を巡っては中号区が領有権を主張してして、隙あらば実行支配しようとしている。
 まず漁民を上陸させ、それを海上保安庁が排除しようとしたら、中国が漁民保護を理由に軍隊を派遣する。
 対抗上日本も自衛隊を派遣することになるが、武力衝突が避けられず、日中との戦争が始まる。
 その際米軍は安保条約を守って、日本の側に着くか、それとも領有問題は当事国の問題として、静観するか。
 尖閣諸島の問題は目を離せないが、国民はともすると、何事も起こらないことを願って、不作為を決め込んでいるようだ。
 昨今の南シナ海での中国の挙動を見ると、東シナ海も予断を許さない。
 安倍政権は安保関連法案を無理やり通したが、一朝事が起きた際にはこれでも不十分と思われる。
 日本が核武装することは、各不拡散の国際条約順守の建前から許されないが、もしも日本が核武装したら、あるいは核武装する能力があることを示したならば、どうなるか?
 日本が真の独立国となるためには、日米安保は破棄し、独力の軍隊を有する普通の国になることが一つの条件になるだろうと思っている人は多いが、米軍の核の傘がなくなると、中国の脅威にに対抗するには今の5兆円の軍事費では足りず、20数兆円を有するといわれる。わずかな軍事費で対抗するには核武装が中国や、北朝鮮の核の脅威に対抗する有力な手段となりうることは、容易に考えられる。
 イスラエルやパキスタン、北朝鮮が核を持っていることが許されて、日本や韓国が核を持てないのはなぜか?アメリカは日韓から兵力を引き揚げ、中国と経済協力関係を結んで、太平洋は両国で分断支配するという協定を結ばないとも限らない。その場合アmウェイカは尖閣諸島問題を静観するだろう。
 日本の非武装中立はありえないのか?無いとすると独立国として、日本はどうすればよいか?
 解説の小川和久氏によれば、専門家からみると日本が核武装することは不可能といってよい現実があるという。もし日本が核武装した場合世界中から袋叩きになるだろうという。
 この小説にあるように、日本が核保有の能力があることを関係国に示しただけで、尖閣諸島問題が解決するとは思われないので、現実的にはどうしたらよいのか、頭の痛い問題であろう。一層尖閣諸島は中国にくれてしまうというのも一つの解決策であろうし、紛争を覚悟で日本の自衛隊が尖閣諸島を実効支配するというのも、解決策かもしれない。それ以前に外交的手段で両国の共同開発という形で、折り合うことも良いかもしれない。


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Posted by 北のフクロウ at 13:25│Comments(0)読書
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