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2018年04月25日

亡国の薔薇 イモジェン・ロバートソン著 創元推理文庫

  1781年のロンドンを舞台とする歴史ミステリーである。
  この時代をよく描くためには相当深い時代考証が無くてはならないだろう。
  さらにオペラを上演する劇場を描くとすれば、かなり専門的な音楽史の知識がなければならないだろう。
  当時オペラではカストラートが出ていたが、去勢された男性歌手をボーイソプラノとして用いていた事実は残酷である。
  これは教会音楽で女性を歌わせず、カストラートを用いたという背景があった。
  各国で演奏するカストラートをスパイとするその時代の情報合戦がうかがえる。
  この時代アメリカ独立戦争を戦っていた米英とアメリカを支援したフランスとは複雑な国際情勢があった。
  副題を英国式犯罪解剖学といい、解剖学者と海軍提督夫人が事件の解決に当たるというのも、歴史ミステリーらしい。


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Posted by 北のフクロウ at 12:50│Comments(0)読書
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