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2016年12月22日

アテネからの使者 アン・ズルーディ著 小学館文庫

この小説をミステリーというのかどうかが分からないが、ある種の殺人事件をアテネから来た主人公の太った男が解決するという点ではミステリーといっても良いのだろう。
 この主人公はヘルメスという名前を持ち、書体不明である。自称調査員といっているがどの機関かは明らかにされていない。
 ヘルメスはギリシャ神話の神々の使いで、美しいサンダルを履いている。この主人公もサンダルのかわりに白いテニスシューズを履いている。だから主人公は神々の使いかもしれない。
 舞台はギリシャの島である。美しいエーゲ海に浮かぶティミノス島の島民は人間の本性がむき出しである。不倫をおかした人妻が何者かに殺されるが、その犯人を主人公が見つけ出す。しかし解決法が独特であり、作者の人間考察の優れている所が光る。
 その洞察力は神がかりであって、神の使いであることをうかがわせる。


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Posted by 北のフクロウ at 08:56│Comments(0)読書
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アテネからの使者 アン・ズルーディ著 小学館文庫
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