さぽろぐ

読書・コミック  |札幌市北区

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2017年01月03日

高度1万フィートの死角 カム・マージ著 ビレッジブックス

 石油会社の陰謀で遠隔透視者を用いた石油探査が破綻し、コロンビアのノガレスという村を全滅させる事態になる。これに疑問を持った遠隔透視者が逃れようとするが、乗った飛行機が破壊工作のため墜落する。主人公女性パイロットの娘も遠隔透視者で、これを感知したために
石油会社の手先に命を狙われることになる。
 遠隔透視という能力者が本当に実在するかどうか分からないが、本当にその能力があれば、その能力を使って事件の解明をしてもよさそうに思うのだが、ひたすら逃げ回って、殺されてしまう。それも予知の範囲というのだが、どうも矛盾を感じてしまう。
 リスクの対する対応が弱く徒に敵に行動を知られてしまい、やたらと危機に陥るのはどうかと思う。
 最後の飛行機爆破を回避する所は手が込んでいて、作者が元パイロットである経験が生きているという。
 第1作目の「ジェットスター緊急飛行」は2014年に読んでいた。主人公になんとなく親しみを感じたのはその精であろう。
 次作もありそうなエンディングなので、楽しみにしていよう。  


Posted by 北のフクロウ at 16:44Comments(0)読書

2017年01月03日

黒い波 ~破滅へのプレリュード~ E・ブーン著

 題名に引かれて買ったが、人類破滅のミステリーではなく、ホラー小説であった。
 何らかのきっかけで、人食い蜘蛛が異常発生して、人類滅亡の危機に陥る。
 ひたすら人食い蜘蛛の恐怖をあおるだけで、なんら解決策が無い。
 この作品はプレリュードであって、解決は続編を読めということらしい。
 果たして続編を買って読む価値のある小説であるかどうか迷う所である。
 蜘蛛を抑えるために中国は原爆を投下して防ごうとしたが、見事失敗した。
 おそらく解決策は蜘蛛の特性を知り、何らかの生物学的な対応をすることになるのだろうが、それは後の作品のお楽しみということであろう。
 人類を滅亡させるのは、人間の文明であると思っている私にとっては人食い蜘蛛より恐ろしいのは人間であるといわざるを得ない。  


Posted by 北のフクロウ at 16:23Comments(0)読書